スコットランドの東ハイランドに「パースシャー」と言う地域があります。
この地にはかつてワイン商(ネゴシアン)が多数拠点を置いていた地域だそうで、
ワインの流通よりも、これからはウィスキーの時代がやってくる!と時代を読み、
たくさんの蒸留所を建設したそうです。
この地域で造られたウィスキーはシングルモルトではなく、
ブレンデッドのスコッチウィスキーで、
デュワーズやベルと言うブランドが今でも世界に流通している有名銘柄となっています。
これらのスコッチを造る為に造られた蒸留所、
ブレア・アソール、アバーフェルディ、グレンタレット、タリバーディン、ディーンストンがあり、
以前は「グランタリー」「ピティリー」「オークナギー」「バレチン」「ストロナキー」と呼ばれた
シングルモルトは既に消滅してしまったブランドだそうです。
アバーフェルディは1898年に創業し、
デュワーズのメインモルトとして120万リットルを生産し、
シングルモルトとしてもボトリングされています。
底が広がったような特徴のあるスティルを使い、
口にまとわり付くようなワックスっぽさと言う味わいの特徴があるモルトで、
最近リリースされた25年熟成のモルトにはこの特徴が顕著に現れているそうです。
以前からマーケティングに長けていたこの蒸留所は、
デュワーズの世界観を伝える大規模なビジターセンターを設置し、
毎年訪れる海外からの観光客を魅了し続けているそうです。
アバーフェルディというブランドを単体で売り込むことよりも、
デュワーズと言う巨大ブランドを使い、
そのキーモルトとしての立ち居地をしっかりと理解してもらうと言う、
上手い作戦に、海外の観光客は目を輝かせながらこの蒸留所を訪れるそうです。

★アバーフェルディ 12年★
味わいはヘビーなスモーキーさがあり、
オレンジのニュアンスなどのジューシーさを伴っています。
オイリーでフレッシュなマンダリンやネクタリンなどの柑橘系の味わいと、
ピリッと引き締まったニュアンスに加え、
シルクのような滑らかなフィニッシュもある、
まさに飲み飽きない味わいのモルトです。
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