銀幕の雫: 7月 2011

2011年7月30日土曜日

1921




ハリスコ州アランダスにある1995年に創業した、まだ新しい蒸留所
『アガヴェ・テキラーナ・プロダクトーレス社』
NOM:1079



テキーラ愛好家が集まり設立したこの蒸留所は、
酒名にはメキシコ革命の記念すべき年「1921」を冠し、
18世紀の頃に使われていたと言う製造方法を現代に蘇らせて、
限定生産され、本来は「1921」のコニッサーズグループにのみ
販売されているテキーラです。

ハリスコ州にあった古い邸宅を改修する作業の時に見つかった
地下にあった秘密の通路には、
チャペルへ通じる通路や金貨などの財宝と、
ワインセラーにも繋がっていたそうです。
そのセラーで見つかったテキーラを模して造られたのが「1921」のボトルだそうで、
独特な粘土のラベルが特徴となっています。


テキーラ 1921 エル ソロダド ブランコ 40度 700ml

2008年からのコンペティションで受賞暦もあり、
既に実力派の域に達しているようです。

原料となるアガベは蒸留所のあるハリスコ州の
ハイランド地方のものを使用していますので、
フルーティーでメローな香りがグラスから立ち上がり、
柑橘系の香りも感じられます。



円みのあるフルーティーで柑橘系のニュアンスを持った味わいは、
デリケートで滑らかなフィニッシュへと繋がり、
長い余韻が楽しめます。

「1921」はステンレス製のポットスティルで
通常の蒸留よりも低い沸点を用いて蒸留されている為に、
通常よりも長い時間をかけて2回蒸留され、
圧搾せずに重力を使ってゆっくりとした方法でのろ過を2回行っています。



ブランコ以外の「1921」は、
内側をトーストされたアメリカンオーク樽で熟成されます。



そして、仕上がったテキーラは手作業でボトリングされ出荷されます。




テキーラ 1921 ラ コロネラ レポサド 40度 700ml
レポサドは内側をトーストしたアメリカンオークで6ヶ月間熟成し、
樽由来のヴァニラのような香りと、
プラムのような優しい柑橘系の香りがあります。

味わいはフルーティーでいながらヘーゼルナッツのような味わいがあり、
ホワイトオーク由来の甘さが上手くマッチして、
シルキーで暖かい長いフィニッシュが楽しめます。

アネホは完売してしまいましたが、
一度お試しくださいね!

宇宙戦艦ヤマト

今頃ですが、見ました。
キムタク+メイサのヤマト。

嫌いじゃないです。
と言うか、なかなかエエ感じやないですか!

幼き頃にテレビにかじりついて見てて、
映画版も親に連れられて見に行った思い出の作品でしたが、
現代風に色々とアレンジが加えられ、
ガミラス軍が「バトルスター・ギャラクティカ」の設定をパクったかの様な共同体になってた事は残念で、
半年かけてイスカンダルに到達したテレビシリーズと比べると、
2時間と言う短い枠の中で、
色んな人間ストーリーを描きながら、
目的を達成しようとする所がちょっともったいない感じ。

今流行の3部作とかにすりゃ良かったのに~と思いますが、
資金の問題でしょかね。。。
強引な続編なんかを作らないように願いたいです。

$銀幕の雫

2011年7月29日金曜日

エル・テソロ


このところ熱いテキーラ。
ブルーアガベ100%のプレミアムテキーラの露出度がグングン上がっていて、
今まで見たことも無いようなテキーラがたくさん輸入されています。

今までテキーラの底辺を支えていた有名銘柄も
きっと売上が伸びていることと思いますが、
テキーラと名乗るには様々な条件をクリアし、
メキシコ州政府のCRTと言う機関に高額な登録料を支払って、
「NOM」と言う管理番号を割り振ってもらい、
その番号を堂々とラベルに記載する事がテキーラの証となっています。

小さな蒸留所でも高品質な物を造っている所はあるはずですが、
登録料が問題して「メスカル」として販売している銘柄もあります。

日本酒で言う「無鑑査」ですね。

ミクストと呼ばれるテキーラ(メスカル)は蒸留前に
アガベの搾汁を発酵した糖分とその他の糖分を加える為に
ミクストと呼ばれます。

日本酒の「純米酒」と「本醸造」のような物です。

100%アガベ、つまり「純アガベ酒」はまじりっけ無しの
アガベの搾汁を発酵し2回以蒸留留し、
何も足さない、何も引かない。。と言う飲み物。

前置きが長くなりましたが、
その、まじりっけ無しのオススメテキーラをひとつ。


1937年創業の年間12,000ケースしか出荷していない小さな蒸留所。

『エル・テソロ』

その中でも「パラディーソ」はアニェホをさらにコニャックの樽で熟成した、
このブランドの最高級品。

ポットスティルで蒸留された原酒は、
地下の倉庫でゆっくりと熟成され、
ラムのようなまろやかな甘味と、
コニャック樽由来の優雅さに、
テキーラ本来のシャープな切れと奥の深いコクがマッチして、
酒名の「天国」と言う名前が納得できるような風味を楽しませてくれます。


エルテソロ パラディソ 40度 750ml
蒸留所はメキシコの中部、太平洋に面したハリスコ州にあり、
テキーラ市から南東にあるァダラハラを挟み、
更に東にあるアランダスと言う街にあります。

テキーラマニアの間では、
この地域はハイランドと呼ばれ、
標高2000mを超える地域ですが、
土地が肥えているために原料となるアガベが同じ年数でも大きく育ち、
ジューシーで香りの高い搾汁から蒸留するため、
ローランドと呼ばれるテキーラ市地域のテキーラと比べると、
女性的な優しく香り高いテキーラが造られています。

そんな地理的要因を持つエルテソロの蒸留所で造られ、
長期にわたる熟成を経た限定品のパラディソです。

ぜひ一度お試しくださいね!

アイラカスク


ウィルソン&モーガンのグラッパを
やっと販売できるようになりました!


ウィルソン&モーガンのオフィシャルコメント

ウィルソン&モーガンの新しい提案です。

伝統的なイタリアの蒸留酒は、18ヶ月の間、
アイレイ島のカリラの樽で熟成されました。
熟成された結果、その味わいはグラッパそのものですが、
香りに、ほんのりとした甘さとスパイシーさが加わり、
とても華やかになり、新鮮でデリケートなグラッパに変身しました。
アーモンドのような味わいを中心に、
スミレ、バラ、ミント、緑茶のようなニュアンスがあります。
フィニッシュにはカリラならではの、
ピリリとした微妙なスモーキーさと、
たった18ヶ月間ですが、
円熟味が加わり、優しいフィニッシュが楽しめます。


ピノグリージョの甘酸っぱさと、
カリラのフレーバーが上手くマッチして、
今の季節、牡蠣や刺身などとの相性は抜群!

6本のみの入荷ですので、
お見逃し無く!

2011年7月28日木曜日

トスキ


『トスキ』
と、聞くと「ノチェッロ」とクルミのリキュールを想像しますが、
1945年に北イタリアのボローニャ市西北にある小さな町で創業した
兄弟が始めたリキュールメーカーで、
本来は蒸留酒にチェリーを漬け込んだリキュールを
ボトリングし販売しているメーカーでした。

トスキがある村「ヴィニョーラ」はクルミの産地で、
この地域の生活を助ける産物の一つになっていて、
女の子が生まれた年にクルミを植え、
結婚する時にその木を使ってベッドを作り、
幸せを願うと言う時代もあったそうです。

チェリーリキュールで成功した兄弟は、
このクルミを使ってリキュールを製造し、世界に羽ばたいたんですが、
他にも多種多様なリキュールを製造していて、
それぞれが素材を生かした仕上がりとなっていて、
濃い味わいとアルコールとの調和が抜群に取れています。

蒸し暑いこの時期にオススメのトスキのリキュールが二つ。


トスキ フラゴリ 24度 500ml
木いちごのリキュールで、
ボトルの1/3ほど、ぎっしりと実が詰まっています。

フレーバーは、イチゴの甘さと酸味が生きていて、
まろやかな甘さとスッキリとした切れ上がりが特徴です。

フローズンダイキリのグラスに実を乗せたり、
クリーム系のカクテルにしたりと、
女性に受けそうなリキュールです。


トスキ ミルティリ 24度 500ml
こちらはブルーベリーのリキュール。
フラゴリと同様にぎっしりと実が詰まっています。

こちらも甘さと酸味のバランスが良く、
ヨーグルトの酸味と良く合いそうな感じ。

湿度の高いこのところですが、
さっぱりと甘いリキュールはいかがでしょ?!

2011年7月27日水曜日

サバンナ


アフリカ大陸の東側、
インド洋に浮かぶ小さな島、レユニオン島。

フランス人にはおなじみの火山と美しい海岸線が有名なリゾート地だそうです。

この島は現在でもフランス領になっていて
バニラの産地としても有名だそうです。

その孤島で創業1870年と歴史のあるサバンナ蒸留所。

熟成に使用する樽にはリムーザン産オークと
アリエ産オーク樽が使われているそうです。

そのキャプサバンナを
「ラムのラフロイグ版?」と「WHISKY Magazine Japan」にて称したのは
ウイスキー評論家のマーティン・ヌエ氏。

この歴史ある蒸留所は
フランス海外県ということでアグリコール製法のラムを作ったり
ブランデーの造り方を取り入れてラムを製造したり
それぞれホワイトと熟成物を同時にリリースするなど
様々な挑戦を繰り返して飲み手側を常に楽しませてくれています。

シリーズ中の「ロンタン」はサトウキビの絞り汁にイーストを加え、
通常は2~3日程度発酵させ蒸留されますが、
サバンナ蒸留所ではラムにコクと深みを追求し、
2週間程度と言う長期間に渡り発酵させ、
その独特な味わいを生み出しています。


【33%OFF】 サヴァンナロンタン 40度 700ml

通常のアグリコール製法によるラムも製造されてますが、

【47%OFF】 サヴァンナ アグリコール ヴィユー1999 40度 500ml

ラベルに蒸留日、ボトリング日、ボトリング本数など、
モルト通の心をくすぐるデータが手書きで入れられています。

味わいはシャープですっきりとしながらも、
熟成に使用する樽にはリムーザン産オークと、
アリエ産オーク樽が使われていますので、
懐が深い、しっかりとした味わいが楽しめます。


【51%OFF】 キャップ サヴァンナ 7年 43度 700ml

シリーズによりラベルの雰囲気やボトルも変えているところが、
この蒸留所のこだわりが見えます。

マルティニーク島がラムの聖地のように思えてしまいますが、
たまには違うこだわりのラムを試してみませんか?!


サヴァンナインテンス 40度 700ml

【35%OFF】 サヴァンナメティス 40度 700ml

ブラックボトル


ブラックボトルと言う見た目そのままを酒名にした、
すっかり定番のブレンデッド。

以前は10年ものが主流でしたが、
スタンダードのボトルも流通するようになり、
更にお手軽価格となっています。

味わいもお手軽になってしまっているのでは?!と
思いがちですが、
そこはしっかりとアイラの7つの蒸留所の原酒を上手くブレンドし、
スタンダードらしく仕上げてきています。



ブラックボトル  40度 700ml


アイラの7つの蒸留所とは。。

ブナハーブン、カリラ、アードベック、ラガヴーリン、ラフロイグ、ボウモア、ブルイックラディ
この7つの蒸留所で、
ブナハーブンの比率を少し上げているようで、
口に含んだ上品さと優雅さは、
このブナハーブンから来ているそうです。

アイラと言えばピーティーでスモーキー、
ヨード香が強くて通の酒と言うイメージがありますが、
こうしてブラックボトルを改めてじっくりと飲むと、
シックで落ち着いた味わいがある事に気付き、
それぞれのモルトをもう一度飲みたくなります。

また、この7つのモルト以外の、
ポートエレン、キルホーマンが入ったバージョンを飲んでみたいなぁ~と。

2011年7月26日火曜日

セヴラン


グアドループ島のラム。
シャープな切れとがっちりとした味わいが楽しめる、
濃い味わいのオススメラムです。

グアドループ島は、カリブ海の西インド諸島の一部で、
蝶が羽を広げたような形をした島。

フランス系のラムを造る小さな島ですが、
ボローニュ、ライモネンク、ダモワソー、モンテベロ、カルケラと、
フランス系ラムの中核をなす硬派な印象を持つ味わいのラムを造る島です。

蒸留所はとても古くて小さな15段の銅製蒸留塔を使用し、
ホワイトラムはステンレスタンクで貯蔵され、
ボトリングされます。

熟成にはバーボン樽が使われていて、
アンブレは2年前後、
ヴィユーは必ず6年以上熟成されているそうです。

1997年には3つものメダルを受賞したと言う、実力派の蒸留所。


ドメーヌ ド セヴラン 6年 45度 700ml


ドメーヌ セヴラン 1996 45度 700ml
ホワイトラムとリキュールの在庫は無くなってしまいましたが、
飲み応えのある6年と、ヴィンテージの2種類が残り僅かとなっております。

tafia多東さんの蒸留所データを転記します。

Domaine de Severinドメーヌ・ド・セヴラン
97115 Saint-Rose,Guadeloupe
<製法>
バステールの北部の町、サン・ローズにある。ここからライモネンク蒸留所までは20分位の距離である。機械刈りと手刈りの両方を使用。起伏が激しい地形の畑が多いため、手刈り率が高い。蒸留所のシンボルとも言える大きな古い水車と電力を動力として併用している。2回プレスしてジュースを絞る。バガスは使わないため、畑に蒔いている。発酵槽は製パン用イースト酵母と硫酸アンモニアを入れる。古くてとても小さい15段の銅製蒸留塔を使っている。銅は蒸留に非常に適している。60~80%のアルコールを得る。蒸留が終わったらステンレスタンクへ入れ加水調整する。瓶詰めの空き状況待ちなので、ステンレスタンクで保管する期間は特に決められていない。熟成には、バーボン樽を使う。新樽やワインの樽はタンニンが出すぎるので使わない。アンブレは2年前後、ヴューは必ず6年以上熟成させる。現在商品化しているヴィンテージで一番古いものは1976で30年熟成している。ブランにフルーツや香辛料をつけたパンチも作っている。97年には3つのメダルを獲得している。
<特記事項>
蒸留所の経営を支えるため、敷地内で食用ザリガニを養殖したり(蒸留所裏のレストランで食べられる)地元の唐辛子ピモンをつかったソースなどを作って販売している。広い蒸留所の敷地は、案内ガイダンス付きの小さな電車で見学することができる。

3世代


1873年に創業し、
シルバーのみをボトリングしていた老舗テキーラメーカー

『sauza』

1929年に2代目が樽で熟成した金色に輝くテキーラを販売し、
アメリカの市場にいち早く参入したテキーラメーカーです。

現在は3代目が運営し、
創業時の味わいをそのままに現在に受け継いでいます。

その歴代3世代の顔をラベルに配した限定品。
お酒の名前もそのままの「スリージェネレーション」


【44%OFF】 サウザ トレス ヘネラシオネス プラタ 40度 750ml

蒸留後72時間以内にボトリングされた
フレッシュな香りと味わいがある、
今の季節にピッタリなテキーラです!

2011年7月22日金曜日

スプリングバンク


スコットランドのキンタイア半島。
かつてはスコットランド第1の蒸留酒の街でしたが、
今では衰退してしまい「スプリングバンク」と「グレン・スコシア」が残るだけとなっています。
このキャンベルタウンと呼ばれる街に、
スプリングバンクはジョン・ミッチェルとウィリアム・ミッチェルが創設し、
今でも同じ一族が運営しています。

今でも昔と変わらず、自家栽培された大麦をモルティングし、
地元のピートを使用し、2回蒸留され、
一部は3回目の蒸留を行い熟成されてボトリングと、
全ての工程を自社で行っている蒸留所です。

ノンチルフィルターで方式でろ過されたモルトは、
カラメル等での着色を一切行わず、
少し高めのアルコール度数でボトリングされ、
程よいピート香と果物を思わせる柑橘系の香りと味わいを持ち、
潮のフレーバーとオイリーなニュアンスを感じさせてくれます。

そして近年、2回蒸留にこだわった、
リッチでヘビーなピートが効いたタイプの「ロングロウ」
全量を3回蒸留した、ピートを炊かない「ヘーゼルバーン」がリリースされ、
さらにこのキャンベルタウンのモルトが、
モルト好きの心を掴んでいます。

スプリングバンク3種類とロングロウ1種類。
それぞれ本数限定でSALE中ですので、
お見逃し無く!


スプリングバンク 10年 100プルーフ 57度 700ml
味わいはスプリングバンクの特徴を活かし、
バーボン樽の風味が上手く活かされた味わいが特徴。


スプリングバンク 15年 46度 700ml


スプリングバンク 1991 12年 58.8度 700ml


ロングロー 10年 1994 46度 700ml
スプリングバンクが造る
プレミアムのモルトとして、
今ではすっかり定番のキャンベルタウンモルトになっています。

最近はノン・ヴィンテージの10年熟成もリリースされていますが、
ウッドフィニッシュの若い熟成モルトも、
それぞれが個性を放っていて、
人気を集めています。

ハイランド産とキャンベルタウンのピートを使用し、
麦芽を乾燥させ、高いフェノール値を持つ、
独特の潮のニュアンスを感じさせてくれる味わいがあります。

この1994年蒸留の10年熟成は、
まるでアイラモルトを想像させるようなニュアンスを持ち、
ピート香よりも、樽由来のバニラ香りや、
ドライフルーツのような香りが感じられますが、
フェノールや潮の風味もしっかりと感じられ、
淡い色合いからは想像できないほどの、
パワフルさを秘めたモルトに仕上がっています。

スモーキーとも言えるフィニッシュが、
とても印象的で、
食中にも意外と楽しめるモルトだと言われる方もいらっしゃいます。

スモーキーでパワフルな味わいが好みの方に、
オススメのモルトですので、
お試しくださいね!

2011年7月21日木曜日

エドラダワー


1825年に8人の地元農業従事者が共同で蒸留の事業を始めたのが、
この蒸留所の始まりだそうです。

最大生産能力が9万リットルと言うとても小さな蒸留所

『エドラダワー』

蒸留所の敷地の真ん中に小川が流れ、
その小川を挟んでモルトが造られる建物と管理する建物が分かれています。

1925年にウィスキーのブレンド会社に売却され、
当時では世界で一番高いといわれていた
ハウス・オブ・ローズやキングズ・ランサムなどのブレンド用として使われて居ましたが、
キャンベル・ディスティラリーズに買収された後、
ペルノー・リカールへと吸収される事になりました。

ペルノー・リカールはこの小さな蒸留所の設備を変更することなく
高品質のモルトを蒸留し続けましたが、
年間9万リットルと言う小さな製造能力は、
巨大企業のポートフォリオにとっては小さすぎ、
シーグラムを買収した2002年に遂に売りに出されてしまいました。

ボトラーのシグナトリーに買収された後、
ラフロイグの蒸留所所長だったイアン・ヘンダーソンが
エドラダワーの製造を引き継ぎ、
今までの経験と知識を活かして、
カスクストレングスのラインナップや、
様々な熟成年数、フィニッシュシリーズなどを生み出し、
クリームリキュールまで発売を開始しました。

そしてイアンらしさと言うピーティーなモルトをも生み出し、
長い間休止していた蒸留所の「バレチン」という名前も復活させてくれました。


エドラダワー ポートフィニッシュ 10年 56.3度 500ml
↑ 20本のみ43%OFF ↑

これからの「エドラダワー」と「バレチン」から
どんなボトルが出てくるか!楽しみの一つですね。

2011年7月20日水曜日

トランスフォーマー


日本のアニメとおもちゃをソースに、
スピルバーグとマイケル・ベイが映画化すると
CGをふんだんに使った「トランスフォーマー」と言う映画に進化。

今回の「ダークサイド・ムーン」が3部作の最終話となるそうですが、
流行の3D作品になって公開されています。

昔の3Dと言うと赤と青のちゃっちいメガネをかけて、
これ見よがしに飛び出す部分を強調したストーリーそっちのけの映画でしたが、
ジェームス・キャメロンの「アバター」以来3Dが進化し、
映画としての3Dが確立されて来ました。

今回のトランスフォーマーも3D、立体と言う事を前面に出すと言うよりも、
より自然に立体感が感じられる、違和感の無い映像で、
しっかりと楽しむ事が出来ました。

前2作同様に、相変わらずのハイテンションな映画ですが、
劇中で登場したお酒に注目。

3月にニューヨークに行った際、
どこのお店にも置いてあって気になってたリキュールが登場してました。

St-Germain

http://www.stgermain.fr/index2.php
フランスのリキュールですが、
エルダーフラワーのリキュール。

ボトルシェイプが印象的で、
酒販店向けにもbar向けにもキャンペーンが大きく打たれていた様です。

エルダーフラワーってあんまり聞いた事の無い花ですが、
和名は「ニワトコ」だそうですが、こちらも聞いた事無し。。

調べてみるとヨーロッパでは古くから飲用に使われていて、
ジャムやスピリッツに浸漬してルキュールにして
解熱、鎮痛の薬用として用いられていたんだとか。

近代でもリキュールやレモネードなどのフレーバーとして使われていて、
ポピュラーなハーブの一つだそうです。

味わいは柑橘系〜レモンのフレーバーの様なニュアンスがあって、
昔あったコーデュアルカンパリの様な感じ+ほんのり甘い。
と言う感じ。

ニューヨークの酒屋さんで$31〜38程度で売られていたので、
もし日本に入って来たら5,000円前後と言う感じになるかと。

ハリー・ポッターの劇中にはこのボトルは登場していませんが、
エルダーフラワーが「死の秘宝」の一つとして、
最強の杖の材料として選ばれていたそうです。

なにやら神秘的なこのリキュール。
ちょっと気になりません?!
カクテルとして使うには難しいかも知れませんが、
バックバーで映える事は間違い無さそう。

なにせ、M・ベイとスピルバーグも認めて
映画に登場させたくらいのボトルですからw

日本に入って来るんでしょうかね〜?!

バルヴェニー


グレンフィディック蒸留所の敷地の中に建てられている
小さな蒸留所は1892年にグラント家が、
グレンフィディックの需要拡大に伴い、
それを補う為と給水管理を明確にする為の二つの理由があったそうです。

バルヴェニーのモルトは、
グラント家の畑から収穫された大麦を使用し、
フロア・モルティングを施され、
ボディがネックが長く、球根のように膨らんだスティルを使い、
複雑でありながらフルーティーで蜂蜜の様な素晴らしいモルトを造り上げています。


バルヴェニー ニューウッド 17年
↑↑本数限定ですが、楽天市場最安値に挑戦中!↑↑
その品質の高さは、今更言うまでもありませんが、
スペイサイドの中でもトップクラスのモルトです。

1990年には3つ目の蒸留所として、
「キニンヴィ」がオープンしていますが、
今の所はグラントのブレンド用モルトとしてのみ使用されているそうです。

味わいはライトでソフトだと言う事ですが、
モルトファンとしてはぜひボトリングして欲しいですね!

RHUM 後編


ラムリストの最後。
フランス系のラム「RHUM」の後編。


Guadeloupe (グアドループ)


Distillerie Damoiseau ダモワゾー蒸留所
ダモワソー アンバー 40度 700ml
フランスの海外県グアドループ島において最大規模のラムメーカー。熟成には新樽とバーボン樽を使用。

ダモワソー ヴィユー 15年 42度 700ml 
ダモワソー ヴィユーレゼルヴ スペシャル42度 700mlダモワゾー ホワイトラム 50度 700ml
フランスの海外県グアドループ島において最大規模のラムメーカー。樽に入れてから加水調整するためうっすらと黄色がかっている。



Distillerie Esperance-Mon Repos(Longueteau)ロングトー蒸留所

カルケラ アグリコール ブラン 50度 700ml
カリブ語で「Karukera」=水のきれいな島。コロンブスに名付けられる以前はグアドループはそう呼ばれていました。

カルケラ ヴィユー 1995 42度 700mlカルケラ ヴィユー 1997 46.3度 700ml


Domaine de Severinドメーヌ・ド・セヴラン

ドメーヌ セヴラン 1996 45度 700mlドメーヌ ド セヴラン 6年 45度 700ml
とても古く小さい15段の銅製蒸留塔を使用。熟成にはバーボン樽使用。



Domaine de Bellevueドメーヌ・ド・ベルヴュー

ドメーヌ ド ベルビュ 50度 1000ml

Distillerie Reimonenq(Musee du Rhum)ライモネンク蒸留所
ミュゼ ド ラム(ライモネンク) 3年 40度 700ml
1916年ジョセフ・ライモネンクが始めた。熟成にはコニャック樽、バーボン樽、新樽を使う。

ミュゼ ド ラム(ライモネンク) 6年 40度 700ml
単式蒸留器のような蒸留の仕方をし、非アルコール成分を極力押さえ、ライトタイプに仕上げるように研究している。



Distillerie Montebelloモンテベロ蒸留所
モンテベロ ウィンチ 8年 42度 700ml
アメリカンオークで熟成。新樽はラムに着色しすぎるということと、木の香りがきつすぎるということで使わない。

モンテベロ デキャンタ 21年 42度 700ml
1930年に建てられた精糖工場と蒸留所が原型。蒸留所所有の畑はなく、近くのプランターからサトウキビを納入する。ステンレスの樽で3~4ヶ月寝かし、小川から引いた水をろ過して割り水とする。

モンテベロ ブラン 50度 700ml


Distillerie Bologneボローニュ蒸留所


ラム ボローニュ ホワイト グアドループ 50度 1000ml
17世紀にブラジルで精糖業をしていたボローニュ家が創立。軽いホワイトラムが多い中、どしっと重く香りも豊かな味のあるホワイトラム!ライムなどを絞りいれてもおいしく飲めます。
ラム ボローニュ ホワイト グアドループ 55度 1000ml 

Guadeloupe (グアドループ)Marie Galante Island(マリー・ガラント島)
シャンタルコント ファイティングスピリット 50度 700ml 

Distillerie Bielleビエール蒸留所
ビエール ヴィユー ブリュット ド フュー 56.2度 700ml

Distillerie Poisson (Père Labat)ポワソン蒸留所

ペール ラバ ブラン 59度 1000ml 【旧インポーター・旧ラベル】
16世紀に実在した修道僧の名前が由来。ポワソン蒸留所のあるマリーガラント島は人口約12400人、面積158km(ほぼ霞ヶ浦と同じ面積)。そこで伝統製法を守るラム作りの職人により作られていました。

ペール ラバ ブラン 59度 700ml 【旧インポーター・旧ラベル】
フランス人投資家により買収。今後は最新設備を投入しての生産予定のため19世紀のようなハンドメイドでの製造はされなくなるであろうラム。

ペールラバ ブラックラベル 59度 700ml 【旧インポーター・初回ロット】


Reunion (レユニオン)
キャップ サヴァンナ 7年 43度 700ml
インド洋モーリシャスの近く、フランスの海外県レユニオン島で1870年に創業した歴史ある蒸留所。

サヴァンナ アグリコール ヴィユー1999 40度 500mlサヴァンナインテンス 40度 700mlサヴァンナメティス 40度 700mlサヴァンナロンタン 40度 700mlシャレット ヴィユー レユニオン 40度 700ml
アフリカ圏マダガスカル島の北東、インド洋に浮かぶ島「レユニオン」。未だにフランス領のこの島で作られるラムはライトで飲みやすくソーダ割りなどでも軽快に飲めます。


Madagascar (マダガスカル)
ザマ ヴィユー 6年 45度 700ml
アフリカ圏はマダガスカル島にあり、100%サトウキビジュースから造られる。ネーブル系のフルーツの香りが強く、爽やかに飲めるラム。



Mauritius (モーリシャス)
ニューグルーヴ プランテーション 42度 700ml
インド洋に浮かぶ世界トップクラスのリゾート地モーリシャス。熟成をしないで瓶詰めしたこのラムはフレッシュな味わいでストレートやロックでも楽しめるホワイトラム。

ニューグルーヴ オークエイジド 40度 700ml
東京都とほぼ同じ面積を持つモーリシャスはオランダ領、フランス領、イギリス領を経て独立。このエイジドは6~15年のラムのブレンド。どこか石榴を思わせるような甘さと渋さ。


France (フランス)
アンティーナ ホワイトラム 37.5度 1000mlラム マスネ 54 54度 1000ml
フルーツブランデーやリキュールでも有名なフランスのマスネがリリースするラム。高いコストパフォーマンスが魅力。


ガイアナ&グアドループのブレンドラム
ガイアナ&グアドループホワイト 59度 700ml

以上が在庫があるラムリストとなります。

2011年7月19日火曜日

RHUM 前編


ラムリストのフランス系「RHUM」版

フランス系のラムはラムバージョンのAOCでしっかりと産地呼称を規制し、
製法や熟成に関しても統計だって居る所がさすが。

アグリコール製法と言うサトウキビの絞り汁をそのまま発酵させ、
蒸留し、熟成させますので、
サトウキビ本来の香り、味わいが楽しめます。

ブランと呼ばれる短期間の熟成タイプは、
蒸留が終わった原酒をステンレスタンクなどに入れ、
味わいが落ち着くまで置き、
ミネラル分を抜いた水を加えてアルコール度数を調整しボトリングされます。

vieux(ヴュー)と呼ばれる熟成するタイプは樽で熟成されますが、
蒸留年を表記したり、熟成年数を表記したりと様々ですが、
それもAOCの範囲内で行われています。

カリブ海の様々な大小ある島々で、
それぞれ個性のある沢山のラムが造られています。




Haiti (ハイチ)

バルバンクール パンゴ 35度 750ml
パイナップルとマンゴーをメインとしたスパイスドラム。しつこくない甘みで女性でもロックで飲めるラム。



Martinique (マルティニーク)


Distillerie JM ジー・エム蒸留所(Heritiers Crassous de Medeuil)

J.M.1996 49.6度 700ml
マルティニーク島において残り少ない個人経営蒸留所と呼ばていた「J.M.」ですが、2002年にアイヨグループに経営権を売却。このラムはまだ家族経営の時代のビンテージ。

J.M.オール・カラフェ・フォンダトゥール 48.2度 700mlJM ヴィユー レゼルヴスペシャル 47度 700ml
熟成の若いラムと古酒とをブレンド。リムーザンの新樽で熟成後バーボン樽で。フレッシュさと熟成間。スパイシーさとほのかな甘み。複雑なバランス。

JM ゴールド 50度 700ml JM ブラン 50度 700ml
蒸留所ないで内側を焼きなおした200リットルのバーボン樽に1年熟成したもの。

JM ブラン 50度 700ml

仕込み水には蒸留所内に流れる川の水を使い、ステンレスタンクで6ヶ月熟成しその後半年かけて加水してからの瓶詰め。


Habitation Clement(Domaine de l'Acajou)アビタシオン・クレマン
クレマン エレベ スーボワ 40度 700ml
セントジェームスと並んでマルティニークラムの2大ブランドと称される。エルベスーボアとは直訳すると「木の中」。熟成年数ではなく樽熟成しての色味で判断されることが多い。

クレマン プレミアムホワイト アグリコール 40度 700mlクレマン 6年 44度 700ml
マルティニークラムの中でもドライタイプを作るクレマンの代表銘柄。

クレマンカンヌブリュブルー 50度 700mlクレマンキュヴェ XO 44度 700ml
クレマンのスタンダードラインナップ最上級品。余計な味のしない洗練されたラムに仕上がっている。

クレマングラップブランシェ ホワイト 50度 700ml


Habitation Saint-Etienneアビタシオン・サン・テティエンヌ

セント エティエンヌ トレヴィユー VSOP 45度 700ml
マルティニーク島中部の蒸留所。創業は1893年。ベースに6年熟成を使用。甘く華やかな香りの反面味わいはドライでキレとバランスのとてもよいラム。



Musse Saint-James セント・ジェームス蒸留所

セントジェームス トレヴィユー ミレジム 2000 43度 1000ml
セントジェームス ロイヤル アンバー ダーク 45度 700ml



Distillerie Dillonディロン蒸留所

ディロン ヴィユー 43度 700ml
2006年からは蒸留を停止し、デパス蒸留所からの原酒の供給を受け熟成とボトリングを行っている。オーク樽熟成。



Distillerie Depaz(Plantation de la Montagne Pelée)ドゥパズ蒸留所

デパス キュベ・ド・センテナリ 45度 700ml
蒸留所はマルティニーク島最古のプランテーションのひとつ。1639年に創設された。現在はラ・マルティニケーズのグループが所有。

デパス ドール 50度 1000mlデパス プランテーション 45度 700ml
バーボン樽とコニャック樽を使って平均3~10年熟成。



Distillerie Trois-Rivieresトロワ・リヴィエール蒸留所

デュケーヌ ブラン 50度 1000ml
創業は1908年までに遡るが、現在は蒸留器を移設し「ラ・マニー」の蒸留所で作られるアグリコールホワイトラム。

トロワリヴィエール ブルー 50度 500ml


Distillerie Neisson(Domaine Thieuberg)ネイソン蒸留所

ネイソン エキストラ ヴィユー 45度 700ml
1932年創業の今では数少ない家族経営蒸留所。ネイソン蒸留所の特徴的な四角いボトルに入り、味わいに深みを増したエキストラヴュー。

ネイソン ブラン 50度 1000mlネイソン ブラン 50度 700ml
1932年、ジャン・ネイソンによりサトウキビ園が開かれた。加水前はステンレスタンクにて3ヶ月寝かす。

ネイソン ブラン エスプリ 70度 700ml
70度もあるとは思えないほどスッキリとした味わいのエスプリ。そのままでももちろん、冷やして飲むとより一層飲みやすくなります。

ネイソン・キュヴェ・ミレニアム XO 45度 700ml
このXOは秘蔵の長期熟成ラムをブレンド。上品で重厚感のある仕上がり。




Distillerie J・Bally Jバリー蒸留所

バリー ヴィユー ピラミッド 3年 45度 700mlバリー パイユ 40度 700ml
パイユ(PAILLE)は「藁」の意で色をさす。オークの大樽で熟成。ソーダ割りなどにしてもすっきりと飲める。

バリー ヘリテージ 43度 700ml
7年熟成で定5000本の生産。1994年、1997年とオルダージュを中心にブレンドされた限定品です。

バリー レセルヴファミリア 45度 700ml
Jバリーが家族用にストックしておいた出来の良いロットのみをブレンドして瓶詰めしたもの。中には相当な古酒も入っているとか。

バリー ヴィユー ピラミッド 7年 45度 700ml


Distillerie La Maunyラ・モニー蒸留所

ラ・マニー ヴィユー 1995 42度 700mlラ・マニー ヴィユー ベリーオールド 40度 700ml
ノルマンディ出身のモーニ公爵が1749年にマルティニークに移住しラムの生産を始めたのが始まり。

ラ・マニー ブラン 40度 700ml

ラムネイション マルティニーク 12年 43度 700ml

マルティニーク島を中心に「RHUM」前編をご紹介しました。
次回はラムリストの最終版「RHUM」後編をお楽しみに!