1826年創業のグレンドロナック蒸留所は、
創業当時からあまり手を加えられておらず、
昔の伝統的な佇まいをしっかりと残し続けている蒸留所だそうです。
1996年に操業が停止され、
休止中にアライドディスティラリーズから
様々なボトリングがリリースされましたが、
2002年に操業を再開。
戦略を新たに、そのラインナップも一新されて、
市場のニーズに合わせた商品展開をされているようです。
その再開の際に、石炭炊きの炉を廃止し、
スティームコイルが導入され、
以前のようなキャラメルのようなニュアンスが失われつつあると、
一部のマニアからは悲しみの声が上がっていましたが、
その危機は回避され、引き続き石炭炊きの炉が使用され、
グレンドロナックらしさとも言えるキャラメルのようなトップノーズが楽しめます。
以前の定番であった12年熟成のシリーズには、
シェリーカスクで熟成された後、バーボンカスクでマリッジングされていた、ザ・オリジナルと、
100%シェリーカスクでの熟成もの、
トラディショナルの3種類がありましたが、
現在はペドロヒメネスの樽で熟成された12年のオリジナルが定番となっています。
15年と18年、31年、33年はオロロソシェリー樽で熟成され、
ウッドフィニッシュシリーズと言うラインが新設され、
ソーテルヌ14年、ヴァージンオーク14年、モスカテル15年、トゥニーポート20年
と言う4種類と、
2009年からはシングルカスクシリーズが少量ずつボトリングされていて、
モルトマニアのツボをしっかりとくすぐってくれています。
ボトラー物ですが、
ウィルソン&モーガンのグレンドロナックは1990年の蒸留分。
オフィシャルのシングルカスクでもオロロソシェリーバットの熟成ものが
2010年にボトリングされています。

★ウィルソン&モーガン グレンドロナック 1990 ポートフィニッシュ 46度 700ml★
ウィルソン&モーガンの資料によると、
アメリカンオークの樽で熟成後、
オロロソシェリーのバットで14ヶ月間マリッジングされボトリングされています。
<テイスティングノート>
とてもクリーンでドライな麦芽の風味が強く感じられる、モルト通に愛される一本です。
フルーツ(洋梨やりんご)のような香りが全体の前奏のように感じられ、一口口に含むと、焼き栗や蜂蜜の味わいが急激に広がり、口の中で飛び跳ねるような感覚が楽しめます。
フィニッシュにはレーズンのような甘さと、暖かさが、オフィシャルボトルよりも強く感じることが出来ます。
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