前回に引き続き内容の濃いものとなっていますので、
じっくりとどうぞ。
■熟成

テキーラで使用する樽に関しては、
それほど厳しい決まりが無いそうで、
沢山熟成できる大きなタンクから、
シェリーやウィスキーなどの樽も熟成に使われています。
ポルフィディオは主に200リットルの小さなたるを使用し、
たるの内側は、バーボンのように機械的に一気に焦がす「チャー」ではなく、
ゆっくりと時間をかけて手作業で焼く「トースト」を行います。
使用される樽の多くは、
アメリカミズーリ州のアメリカン・ホワイトオーク樽や、
リムーザン、ハンガリアン、ロシアの樽などだそうですが、
ポルフィディオは、アメリカ・オレゴン州の、
アメリカン・ホワイトオーク樽を主に使用しているそうです。
ポルフィディオは最長5年間熟成に使用した後、
インドの会社へ売却し、
インド産のウィスキーの熟成に使われているそうです。
熟成にかける時間は、
テキーラでは決められています。
ブランコ・シルバー:蒸留後に熟成をしないでボトリングした物
レポサド:オーク樽で最低60日間熟成した物
アネホ:オーク樽で最低1年間熟成させた物
エクストラアネホ:オーク樽で最低3年間熟成させた物
長期熟成のテキーラも最近出てきているようですが、
メキシコでは1年に約10%のスピリッツが、
「天使の分け前」として気化してしまいますので、
10年間で樽の中身は空になってしまうそうです。
ちなみにスコットランドでは、
年間に2~3%程度が「天使の分け前」だそうです。
ポルフィディオでは最長5年間、
樽で熟成し、5年以上の熟成の場合は、
ステンレスのタンクへ移し、
更に熟成させるそうです。
ウィスキーファンには、
テキーラは熟成期間が短いようにも感じますが、
メキシコの熱気により年間約10%もが気化してしまう事と、
シングルモルトの年間2~3%程度の気化との違いを比べると、
一年間の熟成度合いの違いがうかがえます。
また、原料のアガベの収穫までに、
8~10年もの歳月がかかると言う部分を考えると、
毎年、種を植えると収穫できる原料との違いにも、
仕上がりの原酒の違いも考えられます。
■ボトリング

粗悪なスピリッツの場合は、
チャコールフィルターを使用することが多いそうです。
ろ過の際に樽のゴミ等と一緒に、
悪い香りまでも一緒に除去してくれるので、
好都合だと言う事。
ポルフィディオはペーパーフィルターを使用し、
スピリッツの香りを最大限に活かす手法を取っているそうです。
■テイスティング
良いテキーラとそうでない物の見分け方として、
12のポイントを紹介してもらいました。
1:セメントの味
大きなセメントのタンクで貯蔵する場合が多くあり、
タンクにひび等があった場合、セメントの味わいが、
テキーラに移ってしまう事があるそうです。
当然身体にもよくないので、
セメント風味を感じたら、飲むことをやめましょう!
2:カビの味
古い樽を使用している場合、
樽の内側にカビが発生してしまう事もあるそうです。
アメリカでは6年以上の樽を、
使用してはいけないと言う決まりもありますが、
中には安く輸出され、熟成に使ってしまうところもあるそうです。
3:凄く甘い味
カラメル添加をし色を付けている場合もあるそうです。
もちろん身体にも良くなく、頭痛がする事もあるとか。
4:バランスの悪い木の香り
熟成を早く進めるために、
樽の中にオークチップを入れ、
ホースを入れて酸素を送り込み、
熟成を促進する粗悪なスピリッツだそうです。
5:タンニンの味わい
樽熟成が未熟だと判断した時に、
タンニンのフレーバーのみを付け加えたりする粗悪品。。
6:苦い味
テキーラの原料であるアガベは、
通常8~10年間育てられますが、
早く収穫してしまった場合、
ジュースの糖分が不十分なため苦くなってしまうそうです。
7:鉄の様な味
熟成し終えたスピリッツをタンクへ移し、
ボトリングをする際に、
タンクの中や、タンクを繋ぐパイプなどが腐食していたり、
ステンレスを使用せずに、安い鉄を使っている時に出てしまう味だそうです。
8:プラスティックのような味
プラスティックのタンクに、
長期間貯蔵してしまった時に出てしまう味わいだそうです。
9:接着剤のような味
醗酵過程に問題があり、
セメダインのような香りが出てしまうんだそうです。
10:ピートのような味
原料のアガベを焦がしてしまった時に感じる味わいだそうです。
19世紀のメスカルは、わざとアガベを焦がして造られ、
ピートのような味わいを持たせたとも言われています。
11:酸味
りんご酸を添加しさっぱりとした味わいに造った粗悪品。。
この香りのするテキーラは、飲むとお腹が痛くなるそうです。。
12:焦げた香り
スピリッツを取り出す際、
ヘッドとテールの含有量が多いと焦げた香りが強くなるそうです。
以上が良いテキーラとそうでないテキーラを見分ける方法だそうですが、
まずは飲まないと分からないと言う事です。。
ポルフィディオのオススメの飲み方として紹介してもらったのは、
シェーカーにポルフィディオとグランマニエ少々を入れシェイク。
その名もポルフィディオマティーニだそうですが、
なかなか美味しく戴けました。
テキーラの保存方法に関しては、
グラスに注いで飲む際に、
香りを立たせるために、
冷蔵庫に入れないで常温での保存が望ましいと話していました。
ちょっと長くなってしまい、
2回に分けてのお知らせでしたが、
テキーラのこだわりが少しでも伝わればと思います。
テキーラのお求めは ↓↓↓ こちらでどうぞ!
★河内屋さん★
★信濃屋さん★
★リカーズ・ハセガワさん★★武蔵屋さん★
★リカーヴィラ・アイザワさん★
★ワインパーフェクト★
0 件のコメント:
コメントを投稿