銀幕の雫:  ● ボトラーズ特集 ●

2009年1月9日金曜日

 ● ボトラーズ特集 ●

ウイスキーをよく飲まれる方にはなじみのある
ボトラーズという言葉。
もちろんラムの世界にも存在します。

そもそもボトラーズとは
独立瓶詰め業者(インディペンデントボトラー)が
ボトリングしたお酒のことを呼びます。

それに対し、蒸留所や生産している会社が直接
製造販売をしているものをオフィシャルボトル
と呼びます。

ヨーロッパ各国にあるボトラーは
各地にある蒸留所の原酒を樽ごとお酒を購入。
基本的には自ら管理して、熟成、ブレンディング、
瓶詰めなどを行います。

なのでボトラーズにはオフィシャルボトルでは
決して出ないようなチャレンジ精神?遊び心?
溢れるボトルたちが存在します。

熟成させる樽をバーボン樽からウイスキー樽に変えてみたり、
超長期熟成のビンテージを造ってみたり。etc.

また蒸留所名を明かさないために価格を抑えて
コストパフォーマンスに優れたもの。
熟練のブレンダーによる、奇跡のようなラム。
また、生産をしているわけではないので、
ほぼ全てのボトルが限定品であるということなども
ボトラーズを楽しませてくれる一つの要因でしょう。

ラムにおいて比較的有名なボトラーを
いくつかご紹介しておきます。

ラムネイション Rum Nation

11月9日のブログにも書きましたが、
比較的若いイタリアの瓶詰め業者
「ウィルソン&モーガン」のラムのシリーズです。
それぞれの地域別にボトリングされ、
蒸留年とボトリング年がラベルに記載されて、
地域の味わいがしっかりと主張されています。
ラムの多様性を経験してみたい方は是非。

ベリー・ブラザーズ&ラッド Berry Bros & Rudo

日本では通称BBRと呼ばれることが多いようです。
300余年の歴史と伝統を持ち、英国最古の歴史を誇る、
英国王室御用達のワイン・スピリッツ商。
現在でもロンドン、セントジェームス街に店を構え、
カティサークの製造販売元として有名です。

ブリストル Bristol

ウイスキーがメインのボトラーが多い中、
珍しくラムがメインの瓶詰め業者です。
イングランド西部のブリストル港に本拠地を持ち、
リバプールを熟成地にしています。
閉鎖蒸留所のものや、珍しいキューバラムなど、
上級者向けのアイテムが多いイメージがあります。

サマローリ Samaroli

1968年からのイタリアはブレンシアの酒商。
シングルモルトの取り扱いにしても、
こだわりのボトラーとして有名で、
納得できないものは樽ごと別に転売してしまう、
という噂も。

ウイリアム ケイデンヘッド WM Cadenhead

1842年エディンバラにて創業。
現在はキャンベルタウンを本拠地としています。。
スコットランド最古のインディペンデントボトラーで、
シングルカスクというスタイルの先駆け。
多くのボトラーに樽を供給している非常に大きなボトラー。

シャンタルコント Chantal Comte

フランスニームに本拠を置くシャンタルコント家。
このシャンタルコント家はワインの作り手ですが、
ラムの名産地の一つであるマルティニーク島に
多く親族が暮らすため、上質のラムが手に入るため、
約25年前よりラムの取り扱いを始めました。

キングスバリー Kingsbury & Co.Ltd.
スコットランド東部アバディーンのワイン商。
現在ではロンドンに本社を持ち、
ワインと蒸留酒全般を扱っています。
ラムにおいてはダブルマチュアードの先駆的存在。

オフィシャルボトルにはない楽しみを
是非々々いろいろ試してみてください。


0 件のコメント:

コメントを投稿