銀幕の雫:  ▲ 簡易アルコール史 ▲

2009年1月7日水曜日

 ▲ 簡易アルコール史 ▲

よくハードリカーやお酒の本を読んでいると
何年の文献にとか、何年の創業とか色々な年代が
出てくるのですが、各個バラバラに見ていても
なんだか分かりづらいかったので、
時系列で一つにまとめてみました。

正確なものかどうかの自信はあんまりないので、
間違い探しなどはやめてくださいね。
あくまで気楽に優しい目で見てやってください。

紀元前50世紀頃 イランの壷からワインの残留物
シュメール人の板碑にビール醸造の様子が描かれる。

紀元前12世紀 中国の史書に蒸留酒についての記述
紀元前1100年頃 スペイン、アンダルシア・ヘレスに葡萄を持ち込む
200年頃 エジプトに大麦の蒸留酒があったと記録に

10~11世紀 蒸留技術が中国あるいはペルシャで起こり、錬金術の流行と共にヨーロッパへ
1096~1099年 第一回十字軍遠征。サトウキビや蒸留技術がヨーロッパへ?

1172年 イングランド王ヘンリー2世がアイルランドへの侵攻した際、農民たちが「ウスケボー」を
飲んでいたという記録

1411年 フランスのブランデーに関する最古の記録がある「オー・ド・ヴィ」。
8世紀頃からワインの蒸留酒はあった模様。
1479年 スペイン王国の成立。
1492年 コロンブスによりアメリカ大陸発見。
(*日本、戦国時代突入)
1493年 サトウキビがカリブ海へ
1494年 スコットランドにおいて蒸留技術があることの証拠である参考文献
スコットランド王室財務省の記録。
スコッチウイスキー強化における「ウイスキー誕生の日」
1400年代末 大航海時代突入

1500年代 プエルトリコに渡ったスペイン探検隊の中に蒸留技術を持つ隊員が?
1512年 アステカ王国滅亡(スペインにより)
1517年 (独)ルター宗教改革。ヨーロッパ各国へ。
1532年 インカ帝国滅亡(スペインにより)
1553年 (英)メアリー1世即位(ブラディ・メアリー)
最初のリンゴ原料のブランデー(カルバドス)に関する蒸留の記録
1558年 (英)エリザベス1世即位
1568年 (西)オランダ独立戦争開始・八十年戦争
1580年 (西)ポルトガル王も兼ねる
(1582年 本能寺の変にて織田信長死去)
1588年 アルマルダ海戦(イギリスVSスペイン)制海権がスペインからイギリスへ

1600年代初頭 バルバドスに蒸留技術を持つイギリス人が移住?
ブランデーの製造がコニャック地方で本格化。
1603年  (英)エリザベス1世死去。ジェームス1世(6世)へ。
(*日本、江戸幕府開府)
1600年代 ヨーロッパ、アフリカ、西インド諸島(カリブ)を結ぶ三角貿易が始まる。
1644年 スコットランド議会によって、初めて「ウイスキー税」が導入。
数ヶ月後より密造時代突入
1648年 八十年戦争終結。オランダ正式に独立(スペインより)
1660年 オランダ・ライデン大学医学部教授フランシスク・シルビウスがジンを開発
1689年 オランダのオレンジ公ウィリアムがイギリス王国に迎えられるとジンがロンドンで流行。
妻はメアリー2世

1707年 イングランドとスコットランド統合でウイスキー税が大幅に引き上げられる。
現在のウイスキー造りの原型?
密造酒による樽の使用がはじまる?
1700年代初頭 グレンモーレンジ農園で密造酒が作られる。
1732年 デメララ、ポートモラント蒸留所創業
1755年 サミュエル・ジョンソン博士が編纂した英語辞典に「ウイスキー」という言葉が記載。
1761年 ボンベイジンが誕生
1765年 セントジェームス誕生
ヘネシー誕生
1769年 ゴードンジン誕生
1776年 アメリカ独立宣言
1783年 ケンタッキー州ルイヴィルでエヴァン・ウィリアムが麦類にコーンを混ぜた蒸留酒を製造
1789年 (米)エライジャ・クレイグがコーンを使用して蒸留酒を造ったとされる。
(仏)フランス革命勃発

1802年 フランス革命終結
1808年 奴隷貿易廃止
1815年 スミノフ誕生
1820年 ビフィーター誕生
1822年 イギリス国王ジョージ4世が「ジョージ・スミス」を訪れる。
1823年 イギリス酒税法改正、税率が大幅に下げられる。密造酒時代の終焉。
1824年 スコットランド政府公認第1号蒸留所「グレンリベット」誕生
「マッカラン」が政府公認第2号蒸留所。
1830年 タンカレー誕生。
1831年 イオニアス・コフィというアイルランド人が、パテント・スチル(コフィ・スチル)
という連続式蒸留器を発明。
1834年 これまでにスコットランドにおける密造者(スマグラー)いなくなる。
1841年 カシス・リキュールをルジェ・ラグート社が初めて発売
1846年 イギリスにおいて穀物法が廃止となり、安価なとうもろこしが大量に輸入。
グレーンウイスキーの増産が始まる。
1853年 エジンバラのウイスキー商アンドリュー・アッシャーが最初のヴァテッド・モルトの製造
に成功。

(*日本に黒船来航)
1858年 フランスにおいてフィロキセラの大発生
ハイラム・ウォーカー(カナディアンクラブ)創業。
1860年代 アメリカで西部開拓時代開始 この頃密造酒としてバーボンが誕生?
1862年 バカルディがキューバ、サンチャゴデクーバにおいて誕生。
1863年 ジョージ・バランタインらの手によって最初のブレンデット・ウイスキーの誕生。
1865年 アメリカ南北戦争終結。
1866年 ジャックダニエルがテネシー州リンチバーグ村に建設。
(1867年 江戸時代終焉)
1870年 ヘネシーが世界で初めてX.Oの名前を与えられる。
1874年 アメリカで初めて瓶詰めされたバーボンが販売?
1877年 I.W.ハーパー誕生
1890年 フロンティアの消滅で西部開拓時代の終焉。

1905年 ウイスキー真贋裁判。ブレンデット派の勝利。
1907年 麒麟麦酒株式会社設立。
1914年 第一次世界大戦開戦
1915年 スコッチの樽貯蔵が法的に義務付け
戦時中の禁酒法案が反発。酒税を2倍に引き上げ案が出るが、蒸留業界が一定期間
ウイスキーを貯蔵するという代替案を提出し、承認される。2年熟成。
1916年 3年以上の樽熟成となる。戦争が長引き市場への流通量を減らすのが目的。
1918年 第一次世界大戦終結
1920年 アメリカ禁酒法施行
1922年 サントリーの前身株式会社寿屋設立。
1929年 ジャパニーズウイスキー第一号「サントリーウイスキー白札」発売
1933年 アメリカ禁酒法撤廃
1934年 ニッカの前身大日本果汁株式会社設立。
1937年 サントリー角瓶発売。
1939年 第二次世界大戦開戦
1945年 第二次世界大戦終結
1946年 トリス発売
1959年 キューバ革命
1964年 バーボン法確立

と、なんとなくボーっとこの表を見ていて思うのは、
お酒というものはやっぱり人が作ったものだけあって
そんなに大きな歴史の差はないんですね。

戦争があったり、増税されたりすると、新しい法律や
技術が開発され、技術が開発されると、それがいっせいに
世界に広がってまた新しいお酒が生まれる。
大体こんな歴史みたいですね。

また何か興味深いネタがありましたら
アップしたいと思います。

逆にこんなことを知りたい!!
というご要望があれば教えてみてください。
参考にしたいと思います。
あくまでも参考に。

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