銀幕の雫:  ■ 秘伝のタレ方式 ■

2009年4月2日木曜日

 ■ 秘伝のタレ方式 ■

ラムの商品名にも頻繁に出てくる「Solera」の文字。
ご存知の方も多いとは思いますが、
これは「ソレラシステム」という熟成方法を意味します。

今回はこの伝統的なシェリーの熟成方法のソレラシステムが、
ラムにも採用されるようになった理由を推測も踏まえて
お話していこうと思います。

そもそもソレラシステムとは
一般的な一つの樽で熟成し続ける方法とは異なり、
3段4段と熟成用の樽を重ね、一番下の樽から瓶詰めします。
一番下の樽は最も熟成されたお酒が入っています。
そしてその抜けた分だけ一つ上の樽から補充、
その抜けた分はまたその上から補充。
を繰り返し、一番上の樽には造りたてを入れます。


というように、抜けた分だけ熟成途中のものを補充します。
簡単に言うと焼き鳥屋さんの秘伝のタレ方式ですね。

前出しましたが、そもそもソレラシステムは
シェリー独特の熟成方法です。
いつ頃からなのかははっきりとはしていませんが、
割と早い段階から使われていました。

それがどうしてラムでも多用されるようになったか。
ここからは歴史を振り返ってみての推測なので、
もしはっきりしたことをご存知の方は
そっとお教えください。

そもそもアメリカ大陸を発見したのはスペインでした。
大航海時代当時、ヨーロッパから出航した船では
水も腐ってしまうし、娯楽もない船の上では当然お酒が必需品。

彼らは樽に入れたシェリーを積み込んで出航したことでしょう。
当時の船乗りたちは命知らずの屈強な男たち。
船がアメリカに着く頃には樽は空になってます。
ワインの取れない新大陸にあるお酒はもちろんラムでした。


と、恐らくこんな感じなんじゃないかなぁ。
と思っています。
そう考える理由の一つは、最近でこそ別のものも
見かけるようになりましたが、
少し前までは元スペイン領の国々でしか
ソレラシステムは使われていませんでした。
例えばキューバベネズエラペルーなどなど。

これは植民地時代の影響を色濃く残す
カリブ海諸国で造られるラムだからこそ、
それぞれ独自に発展していったのでしょう。
スペインに支配されていた地域ではソレラシステムを、
元イギリス領の国々ではポットスティルを、
フランスの海外県ではビンテージやAOCを。
といった具合です。

ちなみに成城石井ではソレラシステムを使った
ラムもいくつか取り扱っています。

ラムネイション ミロナリオソレラ 15年
https://www.seijoishii.com/d/42615

ロン ムラータ レゼルヴァ ソレラ
https://www.seijoishii.com/d/42272

サンタテレサ 1796
https://www.seijoishii.com/d/3186


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