銀幕の雫: 暑い時には、熱い国のお酒が一番?!

2008年8月2日土曜日

暑い時には、熱い国のお酒が一番?!

カリブ海の海賊こと「パイレーツ・オブ・カリビアンパイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 2-Disc・スペシャル・エディション
で、
一躍有名になった?カリブ海。

カリブ海で古くから造られている地酒がラム酒だ。

そろそろ個人では手が出せなくなってきた高額なシングルモルトや、
日本の焼酎に飽きた人たちが密かにはまっているのがこのラム酒。

私もすっかりと魅了され、
まだ未開拓の分野ではあるが、
色々と調べていくと面白いジャンルです。

カリブの島には数百の島々が浮かび、
独立している国もあれば、
どこかの国の領有地だったりするので、
領有地の国の色がラムにも反映され、
それぞれ個性があって面白い。

カリブ海の島を大きく分けると、

■フランス系「Rhum」
グアドループ島、マダガスカル島、マルティニーク島、レユニオン島など

ワインやブランデーの生産地なので、
AOC制度も一部の地域で施行され、
ホワイトラムよりもじっくりと熟成された
ラムが多いように感じます。

■スペイン系「Ron」
キューバ共和国、グアテマラ、コスタリカ、ドミニカ共和国、ニカラグア
ネパール、パナマ、プエルトリコ、ベネズエラ、ペルーなど

スペインはシェリーが代表的なお酒ですが、
やはりラムもアルコール度数を抑え、
香りが高く飲み飽きのしない味わいのラムが多いように感じます。

■イギリス系「Rum」
アンティグア・バブーダ、ジャマイカ、ガイアナ(デメララ)など

シングルモルトやスコッチなど、
長期熟成のウィスキーの生産地なので、
しっかりと熟成した薫り高く、
味わいのあるラム酒が多いように感じます。

分類は、大きくこの3つに分けられ、
ボトルに書かれる「ラム酒」を意味するスペルも違っています。

宗主国が違うと、造られるラム酒の味わいが
違うと言うのも納得できるような感じもしますが、
もともとはカリブ海で製造され、
それぞれの宗主国へ運ばれて、
輸出されたり、飲まれていると言うことが多かったそうです。

現在では宗主国以外にも輸出され、
それぞれの蒸留所が自分達の培ってきた技術を駆使して、
素晴らしいラム酒を造っています。

ちょっと焼酎にも似たところがありますが、
ラムは「エコ」のお酒です。

原料はもちろんサトウキビですが、
サトウキビを搾る機械の原料も、
絞り終わったサトウキビを燃やして、
動力とされていますので、
蒸留後に残る廃液以外の一部以外は、
ほとんど捨てるところがないと言う、
まさに今、時代にぴったりのお酒と言えるかもしれませんね。


前置きはこの程度にして、
今日はフランス海外県のマルティニーク島にある、
「ラ・ファボリット」蒸留所のラムをご紹介。

1842年から4世代に渡りラムを造っている蒸留所で、
自家農園で取れるサトウキビを、
手で刈り取ったほうが新鮮さが長持ちし、
蒸留後の味わいにも響くと言う部分から、
7割は手で刈り取り、残りの3割のみを機械で刈り取ると言う、
原料にもこだわりを持つ蒸留所。

絞られたサトウキビジュースは、
前に絞ったジュースに加えられ72時間の自然発酵の後、
一部のジュースを次の醗酵のために残し蒸留される。

蒸留は銅製のクレオール式と呼ばれる連続式蒸留器で蒸留され、
3ヶ月以上ステンレスのタンクで貯蔵され、
ブランとしてブランとしてボトリングされます。



さらにフレンチオークの樽で最低1年半から3年間熟成され、
アンブレと呼ばれる琥珀色と言う意味を持つラムとして、
ボトリングされます。




熟成にもこだわりがあり、
バーボンの樽や新しい樽は使われず、
全てをコニャックの熟成に使われた、
フレンチオークの樽で熟成され、
樽の中にナツメグ、バニラ、シナモン、干しプルーンなどが、
入れられて一緒に熟成され、
シングルモルトなどのウィスキーとは違い、
樽の熟成中に「天使の分け前」で樽の中身が目減りした分を、
注ぎ足し貯蔵、熟成されるそうです。



暑い夏には、暑い国のお酒が一番!
一度試してみませんか?!

0 件のコメント:

コメントを投稿