銀幕の雫: 7月 2005

2005年7月31日日曜日

祝いの酒

59d0c08a.jpg私はグリーンカードホルダー
知る人ぞ知るDVプログラムと言うやつで当選しました
 初めての応募で いきなり当選!これからアメリカへ行こうと只今準備中なんですが、アメリカから当選通知が来た時 一人で祝杯 何を飲もうか?悩んだけど 一番好きなお酒「タリスカー10年」をチョイス ちびちびとこれからの自分がどうなっていくのか?どうやってやろうか! 夢見心地で飲みました

 それから約2年 東京の大使館でインタビューを受け 最後の審査が終った時に「Congratulations! wellcome to the United States of America!」と言われ 地に足が着いていない状態で 大阪へとんぼ返り その晩パスポートに押された仮のグリーンカードと黄色い封筒を眺めながらまたも一人で祝杯 この時も何を飲もうかと悩んだ末に アメリカだけにアメリカらしく?「バドワイザー ロングネック」をぐいっと一息に飲んだ

 さらに半年後 渡米し無事イミグレを通過し 3週間後 手元に届いたグリーンカード もぉ感慨無量! アメリカの知り合いが私以上に喜んでくれて 一緒に何故かロサンゼルスの居酒屋へ 彼にとって祝杯はやはり日本酒なんだそうで 気温18度 さて何を飲もうか?と 悩むほどのアイテムも無く 注文したのが「男山」の熱燗でした

 「ローレライ」 福井晴敏「終戦のローレライ」の映画
機関長が 片時も離さず手に持っていた日本酒が「祝杯」 「祝砲」だったかな?
 「凱旋」と言う銘柄もあったりと やはり日本人のお祝いには清酒が欠かせないですね
 「終戦のローレライ」は映画を造るという前提に書かれた小説だそうで 新進気鋭の作家 福井晴敏が書き下ろしたものだが やはり映画にするには無理な部分もあったり 時間と言う枠があるし ハリウッド映画のように何年もかけて3部作で作る訳にも行かず 兄弟愛や乗組員の一人ひとりの気持ちやバックグラウンド 長編小説を先に読んでしまって後から映画を見るとやはりがっかりはしたものの 映画的には気に入ってしまいました 強いて言うなら「椰子の実」はぜひ使って欲しかったな~

 祝杯と言えば サッカー日本代表で大活躍 大黒 をもじって 灘の地酒「大黒正宗」がクローズアップされて新聞に取り上げられていたり
 日本代表のロゴマーク「やたがらす」 3本足の烏は神武天皇が熊野から大和に入る吉野の山中で道に迷い 道案内をした3本足の大きな鳥が「やたがらす」だそうです コクがあって飲み飽きしないお酒で私の好きな銘柄の一つなんですが サッカー日本代表が一堂に集まって 鏡開きをするときなんかに使われています

 「ローレライ」よりも早く製作発表がされていたんじゃないかな?「亡国のイージス」 こちらも福井晴敏原作 時代は現代 先任伍長が活躍する自衛隊の物語 原作はもちろん最高の出来でした! 映画はもう日本の巨匠?「どついたるねん」「王手」で赤井英和を役者に仕上げた 阪本順治 「顔」では藤山直美の怪演もあってこれぞ日本映画! マニアックな仕上がりで 初期の阪本節が炸裂していましたが 最近ちょっと切れが良くないかも 今回の「亡国のイージス」に大期待です!


ローレライ プレミアム・エディション(初回限定生産)


終戦のローレライ〈上〉


終戦のローレライ〈下〉
亡国のイージス



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2005年7月28日木曜日

モンクリーシャ

afa0520c.jpgクリント・イーストウッド74歳
1954年から映画に出て
テレビドラマ「ローハイド」でブレイク
「恐怖のメロディ」を1971年に初監督
アメリカ カリフォルニア州 カーメル市長も勤め
「ホワイトハンター・ブラックハート」
「許されざる者」
「マディソン郡の橋」
「ミスティックリバー」などなど
すっかりハリウッドの巨匠
今年のアカデミーで こちらも巨匠
マーティン・スコセッシの「アビエーター」を押さえて
主要5部門を独占受賞
え~スコセッシが負けたの?と思ってたんですが
「ミリオンダラーベイビー」見たら納得

涙ぼろぼろにはならないけど
胸に ぐさっと 深いところまで
人の思いやりとか 優しさ ありがたさ
人と神様の付き合い方
色んな ほんとに大事な事で
ついつい日頃忘れてしまう事柄を
Mr.クリントが2時間と少しかけて
じっくりと教えてくれたように感じました

前作「ミスティックリバー」から
監督自らが音楽も手がけるようになり
息子と二人で映像にぴったりの
語りかけるような音楽がバックに流れます
今回のモーガン・フリーマンと
イーストウッドの二人の掛け合いのような
息がぴったりながらも せつなく優しい音楽
ピアノの鍵盤を優しく一つづつ叩いたり
ギターの弦を強く優しく弾いたり
まるで台詞のよう

人は年をとったら優しくなるんでしょうか?
じっくり観察して周りが見えるようになったから
こんな作品が撮れる様になるんだろうか?
ミリオンダラーベイビー
これから後 何回見ることになるか
この映画を見るたびにきっと
癒されたり 叱られたり 励まされたりしそうです

モンクリーシャ
私の愛する娘
ケルト文学を勉強していた
フランキーがマギーに付けたリングネーム
このリングネームのおかげで
遠征先でもアイリッシュには大人気!

アイリッシュと言えばやっぱり
ギネススタウト
コクと苦味がたまりません!
でも アイリッシュはビールだけではありませんよ
アイリッシュウィスキー
シングルモルトに匹敵する個性とその味わい深さ
グリーンスポット
ちょっとマニアックですが 柔らかい香りと
まろやかな口当たりでオススメ!
ジェイムソンやブッシュミルズも美味しいけど
カネマラ
特にカスクス 樽出し原酒は最高です!
華やかな香りとマイルドで度数の高さを感じさせません
ティアコネル
ほんのりと甘く感じる口当たりですが
麦芽の味わいがしっかりと感じられます

アイリッシュを飲んだ後
最後の一杯は
ストロングボウ
飲みやすいシードルですミスティック・リバー
ハリウッド映画界の巨人 クリント・イーストウッド―SCREEN特別編集
アイリッシュ・ミュージック・ディスク・ガイド



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2005年7月27日水曜日

ワインの力

c530a3a9.jpg

初公開から28年
遂に終焉を迎えた
スペースオペラ
「スターウォーズ」


先日の七夕の頃に
ふと見た短冊に
可愛い字で書かれたお願い事
「アナキンがダースベーダーになりませんように
                  アミダラ」

私が小学生の頃
公開されたスターウォーズには
ルーカスともう一人
ローレンス・カスダンが
脚本に参加してました
レイダースにも脚本で参加していて
「白いドレスの女」で
監督デビュー
「再会の時」を見たときに
私は衝撃を受けました!
モータウン全開で
今では主役を張る役者が
大量出演!
ストーリー的には地味ですが
今でも見ていて飽きない作品です

最近はぐっと来る作品を
作らないのか?
作れないのか??

95年に人気絶頂の
メグ・ライアンと
アカデミー男優
ケヴィン・クライン
この二人とカスダン監督が組んで
「フレンチ・キス」を公開

ケヴィン・クライン扮する
フランス人女たらしリュックが
飛行機嫌いのアメリカ女性ケイトと出会い
フランスのロード・コメディ・ムービー
へと展開していく

旅の途中でリュックの実家
二人で訪れると そこは ワイナリー

見渡す限りに広がる広大な土地で
ワインを造る為にある葡萄畑

それまでは ぎすぎすしていた
二人の仲がワインの力で修復されていく

何気なくワインを飲んでいる
ケイトに対してリュックが
優しくワインの事を教え始めるシーンが
私には秀逸に感じてしまいました!

大きな木箱を観音開きに開けると
その中にはワインの香りの
沢山の要素を試験管のような
小さなボトルに入れられた
花や果実、ナッツ、野菜、スパイスなどが
沢山詰められたテイスティングキット

このワインは果実のような香りと
フローラルな雰囲気を持って...と

これがワインの楽しみの一つ
でもあるんですが ワインを覚えるまでの
山の一つでもあるんですね
早いうちに私もこのキットに
出会っていれば
今頃ワイン通になっていたかも
未だにどうも苦手なワイン

「サイドウェイ」を見てもう一回チャレンジしてみようかな?!


ジャンシス・ロビンソンの世界一ブリリアントなワイン講座〈上〉ワインの基礎知識


ジャンシス・ロビンソンの世界一ブリリアントなワイン講座〈下〉世界のワイン
フレンチ・キス
フレンチ・キス
サイドウェイ 特別編



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2005年7月26日火曜日

アイランドのジャック

アイランド1





今年の夏は今まで以上に大作揃いで 見たくなる作品が目白押し!

スピルバーグの宇宙戦争
ルーカスの と言うよりも誰もが待ちわびたスター・ウォーズ エピソード3

そしてラジー賞も受賞しながらも日本ではヒット作品を連発している
マイケル・ベイ監督が
オビ・ワン・ケノービのユワン・マクレガーと
ロスト・イン・トランスレーションで
インパクトが強く残ったスカーレット・ヨハンソンをメインに据えた
 「2300年未来の旅」現代版って感じの「アイランド」
 ベイ監督らしく ぐいぐいと物語を進めてくれて、複線に継ぐ複線で結果は判っても 見ていて楽しく 大作2つの陰に隠れて?かなりの見応えある作品でした

前半の「THX-1138」に触発された?未来都市のイメージと
後半の 今でこそ実現できた 現在のロサンゼルスにCGでマンハッタンのようにビルが追加された町並みが みょうにリアルで対照的!

スティーブ・ブシェミがまたもやいい味を出して 名脇役振りを発揮していてスクリーンに登場した時には個人的に拍手っ!
 「グラディエーター」で剣闘士ジュバを演じたジャイモン・フンスーも存在感バリバリでかっこ良かった!

ここで一部ネタばれ

 アイランド行きが決まったジョーダン アイランドの本当の姿を見てしまったリンカーン 二人の取った行動は もちろん逃亡
 逃亡の先で現実世界を見せられた二人が偶然助けを求めたのがマッコード

 この3人が外の世界で再開したのがロードサイドのバー
リンカーン:「マッコードはここに居るか?」
バーマン:「奥で用をたしているよ」
リンカーン:「奥で用?どこにいるんだ?」
バーマン:「はばかりだよ」
リンカーン:「はばかり?」

と 回りくどい会話を交わした後
奥のトイレへジョーダンを残し向かいマッコードと無事再開するのだが
残されたジョーダンとバーマンの会話で笑ってしまった!

「はばかり」へ向かったリンカーンを尻目にバーマンがジョーダンに向かって
バーマン:「ジャック飲むかい?」
ジョーダン:「ジャック? ええ」
バーマン:「Straight Up?」
ジョーダン:真っ直ぐ上を見る

ベタな笑でしたが 平日の昼間に関らず劇場の半分が埋めいていた観客はクスリとも笑わず さらっと流されてました...

「ジャック」とはもちろんテネシーウィスキー アメリカンウィスキーの代表格「ジャックダニエルズ」の事
43度から40度に変更され ちょっと残念でしたが、相変わらずチャコール・メロウイング製法と呼ばれるろ過が 味わいの決め手でアメリカを代表するウィスキーの一つ
個人的オススメですが やっぱりStraight Upがオススメです!

 他にも マッコードの家で話をしているシーンではバドワイザーのネオンがあったり、リンカーンが使っていたパソコンがアップル社製 ロサンゼルスで向かったインフォメーションブースがマイクロソフト社製 キャデラックのいかつい車が登場したりとアメリカ製品の見本市状態でした

「宇宙戦争」以来の映画館でしたが 大満足で見終り
劇場の外に出るとすっかりと台風の影も無くきれいな夕日でした






グラディエーター


宇宙戦争 完訳版


THX-1138 ディレクターズ・カット 特別版







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